あなたは全部知っている? シドニーから行けるオーストラリアの世界遺産♪

オペラ・ハウスにブルー・マウンテンなど、有名な観光地が集まるシドニー近郊に世界遺産はいったいいくつ存在するのか?今回はそのすべてを一挙公開!

こんにちは、シドニーナビです。
美しい自然や建造物にあふれる広大な大地オーストラリア。みなさんはこの国にどのくらいの世界遺産があるかご存知ですか?オーストラリア政府観光局によると、なんとこの国には全部で19のユネスコ世界遺産があるんだそうです。そのうちの16は世界最古の熱帯雨林や海洋保護区などの自然遺産・複合遺産として、そして3は歴史的建造物などの文化遺産として登録されています。
今回はその中から、シドニー滞在の際に行くことのできる世界遺産を一度にご紹介しちゃいます!

世界遺産の定義とは?

公益社団法人日本ユネスコ協会連盟によると、世界遺産とは「地球の生成と人類の歴史によって生み出され、過去から現在へと引き継がれてきたかけがえのない宝物のこと。現在を生きる世界中の人びとが過去から引継ぎ、未来へと伝えていかなければならない人類共通の遺産」であると記されています。1972年のユネスコ総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」に基づいて世界遺産リストに登録されている有形の不動産が対象となっています。

世界遺産には次の3種類がありますが、オーストラリアは中でも自然遺産が大変多いことが特徴です。

1)文化遺産:顕著な普遍的価値を有する記念物、建造物群、遺跡、文化的景観など
2)自然遺産:顕著な普遍的価値を有する地形や地質、生態系、絶滅のおそれのある動植物の生息・生育地など
3)複合遺産:文化遺産と自然遺産の両方の価値を兼ね備えているもの

シドニー・シティ近郊の世界遺産

<1.シドニー・オペラ・ハウス>

文化遺産登録年:2007年
シドニーのサーキュラーキーエリアに位置するこの建物は、コンサートホール、オペラやミュージカルが行われる劇場としても大変有名ですね。ポート・ジャンクソン湾に突き出すように建てられたその建物は、白い貝殻を重ね合わせたようなデザインが印象的で、日の当たり方や夜のライトアップによって様々な表情を見せてくれます。オペラ・ハウスとハーバーブリッジの組み合わせはシドニーの代表的な景色のひとつとなっているので、ガイドブックなどでは必ず取り上げられている場所でもありますので旅行者は1度は必ず訪れる場所だと思います!

オペラ・ハウスでは、建造の歴史を聞きながら内観を見て回ることのできる日本語のツアーを開催しています。また、毎日何かしらのコンサートや舞台が行われており、チケットは建物内のチケット・カウンターやウェブサイトから購入することができるので、お時間に余裕のある方はシドニー観光の思い出に世界遺産のオペラ・ハウスで芸術鑑賞に浸ってみてはいかがでしょうか?
<2.オーストラリアの流刑囚遺跡群>

文化遺産登録年:2010年
18、19世紀の囚人の流刑植民地の強制移住を象徴する建造物で、オーストラリア全土にある全11の施設をまとめて遺跡群として世界遺産に登録されています。そのうちシドニー近郊にあるものは、パラマッタの旧知事公邸と旧総督官邸、そしてシティの中心部にあるハイド・パーク・バラックスとコカトゥー島の囚人施設の計4箇所。また、シティからは少し離れますが、ワイズマンズ・フェリー近郊のオールド・グレート・ノース・ロードもニューサウスウェールズ州のにある流刑囚遺跡群のひとつです。

ハイド・パーク側にあるハイド・パーク・ノース・ロードでは、囚人たちの寝室や当時の道具や衣類再現されており、当時の様子を垣間見ることができます。今では美しい自然の代名詞のようになっているオーストラリアですが、こういった建造物を見るとかつてこの地が囚人たちの流刑地だったことがよく分かります。こじんまりとしていて、見落としてしまいがちな建物ですが、オーストラリアという国の歴史を垣間見ることのできるとても貴重な世界遺産ですので、シドニーにお越しの際はぜひ訪れてみてくださいね!オーストラリアにある他の博物館などと同様に学割がきくので、学生の方は学生証をお忘れなく。
<3.グレータ―・ブルー・マウンテンズ地域>

自然遺産登録年:2000年
シドニー中心部より西に約110km。見渡す限りのユーカリの樹木が広がる森と、山全体が青く霞んで見えることからブルー・マウンテンズと呼ばれています。シドニーからの日帰り観光スポットとしても大変有名なこの地は、シティからたった数時間離れただけで、広大な森と断崖絶壁の迫力のある大自然を楽しむことができる人気スポット!有名な3つの鋭い奇岩スリー・シスターズは、カトゥーン場駅からバスで15分程度の見晴らし台、エコー・ポイント(カトゥーンバ駅からバスで約15分)で望むことができます。

ほかにも、観光施設のブルー・マウンテンズ・シ―ニック・ワールドからは大型ロープウェーやケーブルカーが出ているので、深い森に下りてブッシュウォークを楽しんだり、空からの景色を楽しむことができます。また、カトゥーンバ駅と隣のルーラ駅にはホテルやバックパックが点在しているので、時間のある方はぜひとも泊まりがけで朝一番のブルー・マウンテンを見に行ってほしいと思います。雲海に包まれた山々が日の出とともに徐々に輪郭を現してくる時間帯は、エコー・ポイントから見える広大な森一面が青一色に染まり、まさにブルー・マウンテンズと呼ぶにふさわしい光景です。

 シティからはセントラル駅からブルーマウンテン線で約2時間。アボリジニの歴史などを詳しく知ることのできるガイド・ツアーもおすすめです!

シドニーを拠点として行くことのできる世界遺産

<4.ロード・ハウ島群>

自然遺産登録年:1982年
シドニーの約770km北東に位置する亜熱帯の島々で、もともとは囚人の流刑地として使われていた海水の浸食により作られた島です。オーストラリアとニュージーランドの間に位置するこの島はひそかな人気のスポットとなっており、シドニー発のツアーも多く用意されています。
島群のメイン島であるロード・ハウ島の大きさは南北11km、東西2.8km。島の南側にそびえる険しい2つの山や、島をぐるっと囲む世界最南端の美しいサンゴ礁の広がる海には、ここでしか見ることの出来ない貴重な動植物であふれています。島ではそんな美しい大自然に囲まれながら、トレッキングやシュノ―ケリング、ダイビング、フィッシングのほかゴルフなどを楽しむことができます。島にはレンタカーがないので、レンタサイクルで回りましょう。

シドニーのキングスフォード空港から、毎日島への直通便が出ているので約1時間50分ほどのフライト時間で行くことができます。シドニーに長期滞在を考えている方は、ちょっと足を伸ばして美しい海に浮かぶ孤島生活を満喫してみるのもいいですね!


 <5.ウルル=カタ・ジュタ国立公園>

複合遺産登録:1987年
オーストラリアのほぼ中央に位置し、「世界のへそ」ともいわれる巨大な一枚岩エアーズロック(アボリジニ語でウルル)のあるオーストラリアの先住民アボリジニの聖地。エアーズロックから約30km離れた場所にそびえ立つ岩山カタ・ジュタとともに世界遺産に登録されています。
朝焼けや夕焼けに照らされるその姿は、聖地というに値する神々しさがあります。天候にも左右されますが、エアーズ・ロックを登ることのできるツアーもいくつか慣行されています。

シドニーからは、キングスフォード空港から、アリス・スプリングス空港まで約3時間20分、アリス・スプリングス中心部から車で約6時間。周辺には宿泊施設のウルル・リゾート、またアリス・スプリングスの街にも多数の宿泊施設がありますが、オーストラリアの他の主要都市と比べるととても小さい街なので、夜になると息を飲むほど美しい満点の星空を見ることができます。少し遠出にはなりますが、オーストラリアに来たのであれば是非頑張って計画を立てて一度は訪れてほしい場所です。

ニューサウスウェールズ州の世界遺産


シドニーからは少し離れますが、ニューサウスウェールズ州内に位置する世界遺産もここで一緒におさえておきましょう!この辺りまでは、オージーの方でも、車やキャンピングカーを借りて見に行った!という人もいますよ。

<6.ウィランドラ湖群地域>

複合遺産登録:1981年
シドニーの西約700kmに広がる4万年前の湖の跡地。ウィランドラ湖とその周辺の湖群の総称で、ムンゴ国立公園の一部も登録されています。元々湖水地方だった所が約1万5,000年前の太古に干上がってしまったとされており、今では砂漠地帯となっています。ウォールズ・オブ・チャイナ(万里の長城)と呼ばれる三日月型の砂丘が30km以上続き、総面積は2,400km2。多くの動植物の化石が発見されたり、2005年は2万年前の人類の足跡が発見されたことでも有名になりました。

シドニーから直接のツアーは組まれていませんが、シドニーのキングスフォード空港から直行便(約2時間)が出ているビクトリア州のミルデュラ発のツアーがいくつか組まれています。 

<7.ゴンドワナ多雨林群>

自然遺産登録年:1986年
ニューサウスウェールズ州北東部とクイーンズランド州南東部にまたがる大森林地域で、総面積は36万6455ヘクタール。亜熱帯、乾燥、温帯、寒帯のそれぞれに属する植物が共存する珍しいエリアで、多くの絶滅危惧種を含む貴重な植物を見ることができます。

年間200万人が訪れるという世界遺産のエリアまでは、ブリスベンから車で2時間、ゴールド・コーストから約1時間30分。シドニーからゴールドコーストまでは直行便で約1時間20分です。 

※そのほか、オーストラリア各州の世界遺産は下記の通り。
 クイーンズランド州(ケアンズ)・・・有名なグレート・バリア・リーフ、湿潤熱帯地域(デインツリー・レインフォレスト)
ビクトリア州(メルボルン)・・・残りの文化遺産のひとつであるロイヤル・エキシビジョン・ビルディングとカールトン庭園
南オーストラリア州・・・哺乳類化石地域(クイーンズランド州、西オーストラリア州にもあり)
ノーザンテリトリー州・・・オーストラリア最初の世界遺産であるカカドゥ国立公園西オーストラリア州・・・シャーク湾、フレーザー島、パーヌルル国立公園、そしてニンガルー・コースト
タスマニア州・・・亜南極地域のマッコーリー島、ハード島、マクドナルド島

こうしてみると、有名な観光地のほとんどが世界遺産として登録されていることが分かりますね。

オーストラリアならではの手付かずの大自然の中には、自然遺産に登録されていても観光客がなかなかたどりつけない場所もあります。ですが、せっかく世界遺産の宝庫であるオーストラリアを訪れたのであれば、ツアーやレンタカーを上手に使ってシドニー近郊から世界遺産巡りをしてみてはいかがでしょうか?きっとシティだけでは味わえない素敵な旅になりますよ。
以上シドニーナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2015-07-01

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