ヴィヴィッド・シドニー、ライト・ウォークに行ってきました!

光と共に夜の散歩を楽しもう。

こんばんは、シドニーナビです。本日は珍しく夜の取材に行ってきました。取材時の外気は16℃、しかし海風が強く体感温度は10℃くらい?寒がりナビはマフラーにフード付きのダウンジャケット、ババシャツ2枚重ねの上に背中にカイロを貼付けての完全防備で気合い充分、いざ出陣!
ちなみにこのイベントは午後6時スタートなので、寒さに自信があるという人でもある程度の防寒対策はして行った方が良さそうです。

まずは「一人歩き用マップ」を入手しましょう!

時間と体力に余裕のある方はホタルの様に光を求めて、勘を頼りに歩いてみるのも楽しいかもしれませんが、効率よく周りたい方はまず、クロック・タワーの斜め向かい、ロックス・センター内にあるビジター・センターで「Light Walk Map」を入手することをお勧めします(Argyle StreetとPlayfair Stretの角、ドイツ料理で有名な“LOWENBRAU”の斜め前)。営業時間が午後5:30までなので、スタッフはいませんが、入り口のドアを入った階段のところに一人歩き用の無料地図が置いてあります。

ちなみにロックスは岩だらけの半島を切り崩して作った街なので、いまでも起伏が激しい土地で有名。特にシドニー・オブザバートリー(シドニー天文台)へと続く道は急な坂道又は階段となっているので、歩きやすい靴で行くことをオススメします。
コース内の至る所に街歩きマップが建っているので、携帯用の地図をわざわざ取りに行くのが面倒な方はこちらをどうぞ。但し会場は広く、アチコチに作品が分散しているので結構な記憶力が要求されますよ〜。携帯電話のブルートゥースが使える人は「Bマーク」のある場所でライト・ウォークの無料ダウンロードができます。

ビジター・センターの目の前でさっそく異変が!?

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いつもは真っ白なはずの壁が急に踊っているかのようにクルクルと色をと形を変えて動き始めました。これは、Human Flags」というタイトルがつけられたCarole Purnelle& Nuno Maya(ポルトガル人アーティスト)の作品。数秒ごとに画像がかわってまるで光のダンスを見ているよう。新しい映像技術を使うことによりヤカンでお湯を沸かすより少ないエネルギーで映像を映し出すことが可能だそう。ちなみに使っているプロジェクターは日本製!さすが世界に誇れる電化製品大国!と見ているナビまで誇らしい気分になってしまいました。

坂を下ってシドニー・ハーバーを目指して歩いて行くと、普段は静かな外国船旅客ターミナルの駐車場にひと際目立つ花瓶がドーンッ!「Vessel of (Horti) Cultural Plenty」直訳すると「たくさんの文化の花瓶」。オーストラリア人アーティストWarren Langley氏の作品です。地上4階分に相当する高さを誇る電飾アートは光ファイバー・ケーブルと150ワットのハロゲンランプを使用して200mもの細長い花を表現したそうですが、素人ナビにははっきりしいってその省エネ電力の凄さがあまりわかりません。「これだけどデカイ作品は夜目にも目立つなぁ」と感じる程度が己の限界レベル。東京電力のキャラクター、でんこちゃん(ってまだいるのかしら?)に叱られそうです。

花瓶の近く、観光名所でもある“カドマンの家”の裏手ではなかなか賑やかな撮影風景が繰り広げられていました。それぞれが好き勝手なポーズをとって写真を撮るだけなのですが、なんだか映画の1シーンのような仕上がりに。お題は見た目の通り「Rainbow」オーストラリア人アーティスト、Mark Hammer & Andre Kecskes両氏の作品です。壁一面を使っての大掛かりなライトアップですが、電力は通常の20%に抑えられているそうです。

テクテクと歩きながらいくつかの作品をみて、説明内容を読んでいると「確かに今まで通常のライトアップで使われていた電力数ってスゴく大きいだろうけど、“〜ワット”って数字で言われるだけではイマイチその単位の大きさなんてよくわからないよなぁ”」と頭の中が漏電状態。しかも寒さで脳の回転数はガタ落ち中の上、英語での説明文を読むので精一杯で電力のことにまで知恵がまわらなくなって来てしまい、ナビピンチ!
大人(なハズ!?)なナビですらこんなワカランチンな状態なので、親子連れで来ている子どもたちはちゃんと理解できているのかしら?質問されたらパパ&ママはちゃんと納得の行く答えができているのかしら?などと、混乱ついでにヨソの家庭の心配までしてしまいます(単なる現実逃避でしょうか?)。もっと単純に電気が楽しめれば良いのに〜と思いながら歩いていたらありましたっ!子どもでもわかる単純かつ楽しい作品がっ!

ペダルを使ってエネルギー発電。大人も子どもも漕いでこいでーっ!

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作品名「Cycle」、Clouston Associatesというオーストラリアのランドスケープ・アーキテクチュア・チームの作品です。コンセントに_がった自転車を漕ぐとそのエネルギーで目の前の木に飾られた電飾が青く光るという「頑張った量がそのまま目に見える」という至極単純かつ、発電に必要なエネルギーが体感できる“観客参加型”作品。こういう時は子どもだけでなく大人だって遠慮なくガンガン参加するのがオージーの良いところ!発電に参加した後はスタッフのお兄さんから「はい、ご褒美」と化学発光体の光るブレスレット(コンサートや夜のイベントでよく使われているあれです。)をもらって嬉しそう。

キコキコとペダルを漕いだお陰で己の脳の回転数も少しだけ上がり、戦い済んで日が暮れて〜(ってとっくに真っ暗なんですけどね)と気分さっぱりで歩いていたらいつもは真っ暗な現代美術館までもがキャンバスになっていました。数秒おきにデザインが変わる毎にまるで違う建物かと感じるほどに印象が変わって行きます。と、突然「うわぁ〜っ!」と大歓声。建物一面にカラフルな水玉が上からサラサラ〜っと降って来た!(写真3枚目)数秒でまた他のデザインの静止映像に変わってしまいましたが、まさしくこの作品のタイトル通り、「エレクトリック・キャンバス」でした。

さて、この夜一番のビックリした光景はこちら!お寒い夜だというのになんとっアイスクリーム・スタンドの前に行列ができてるぅぅぅっ!ちなみにサーキュラーキーにあるアイス屋さんは全部で3軒。そのどれもが結構な混雑でございました。根っからの日本人としては「おでんかラーメンの屋台しかわしゃ認めんっ!」ってついガンコ爺さんになってしまうくらいの寒さだったのにぃ。(たこやき、タイ焼きもありですな!)シドニーで1年中アイス屋さんが繁盛する理由がちょっとわかった気がしました。

「長いものに巻かれるのが得意な日本人でも、ここは巻かれる訳にゃぁいかんっ!」とアイスクリーム屋さんの目の前を通り過ぎ、今度はCaf_ Sydneyという高級レストランが入っているカスタム・ハウスの目の前にやってきました。ここでは「Lumenocity 」という太陽電力を使ったLEDライトを使用。光の迷路を歩いている気分でちょっと楽しかった〜。オーストラリア人アーティストSean Bryen, Sascha Crocker & Andrew Daly氏の作品です。
サーキュラーキーの駅前(Alfred StreetとLoftus Streetの角、マクドナルドの向かい)にはオフィシャル・ショップがありました。

サーキュラーキーの駅前(Alfred StreetとLoftus Streetの角、マクドナルドの向かい)にはオフィシャル・ショップがありました。

男女サイズ共にTシャツA$25.00、スウェット・パーカーA$50.00。その他にもキャップやマグカップなどのオリジナルグッズをここで買うことができます。 男女サイズ共にTシャツA$25.00、スウェット・パーカーA$50.00。その他にもキャップやマグカップなどのオリジナルグッズをここで買うことができます。 男女サイズ共にTシャツA$25.00、スウェット・パーカーA$50.00。その他にもキャップやマグカップなどのオリジナルグッズをここで買うことができます。

男女サイズ共にTシャツA$25.00、スウェット・パーカーA$50.00。その他にもキャップやマグカップなどのオリジナルグッズをここで買うことができます。

さて、いよいよ夜の散歩のハイライト!オペラハウスのライトアップを見に行ってみましょう!

寒い中歩き回った甲斐があったねぇ。と自分を労ってしまうような風景です。 寒い中歩き回った甲斐があったねぇ。と自分を労ってしまうような風景です。

寒い中歩き回った甲斐があったねぇ。と自分を労ってしまうような風景です。

この「Lighting Sails」はイギリスのBrian Eno氏の作品。実はブライアン・イーノ氏はミュージシャンとして有名(ロキシー・ミュージックのシンセサイザー担当、デヴィッド・ボウイやU2のアルバムにも参加しています)ですが、イスプッチ美術学校とウィンチェスター美術学校に通っていた経歴を持つ美術界にも造形の深い人だったのです。(ちょっとしたマメ知識ですが、コンピュータのウィンドウズを立ち上げる時の“ミャンミャミャミャミャ〜ン!”のサウンドもイーノ氏の作品です。)
オペラ・ハウスの屋根一面を使った大掛かりな作品は海を越えた反対側、外国船旅客ターミナルビルの上から映し出しています。直線上とはいえ、かなりの距離があるのでさぞかし大量の電力消費は免れないだろうと思われますが、これもまたビスポーク・プロジェクション・テクノロジーと呼ばれているなんだかよくわからないけれども、「最少限の電力でエネルギー効率をあげる技術」が使われているそうです。これもまた数分おきに映像が変わり、ずっと見ていても飽きなさそう。この時期にオペラ・ハウス・ビューのホテルの部屋を取った人はラッキーだなぁ。

ルート的にはまだ半分程度なのですが、メインのオペラハウスを見た時点で、もうかなり満足してしまったナビ。しかも追い打ちを掛けるかのようにポツポツと霧雨が降り出してきてしまったので、急いで天文台方面を目指すとしましょう!

 
エッチラオッチラとアーガイル・ストリートの上り坂を上がって行くとトンネルの天井に“暴走族の落書き風”な作品が。「Rocklight」ドイツのIngo Bracke氏の作品です。目を凝らしてよく見ると何やら文字が映し出されているようなのですが、まさかドイツ語で「喧嘩上等!」って書いてある訳ではないですよね!?

トンネルを過ぎればもう天文台へは後わずか。近道を目指すならこの作品脇の急な階段を上って行くことをオススメします。ノンビリをご希望の場合は、このまま真っすぐ進んで行くと、折り返し緩やかな坂にぶつかるので、そこから上がって行ってくださいね。

 

こちらは「Fire Flies」Francesco Mariottiというスイス人アーティストの作品。ホタルというよりはホテルの入口的な雰囲気なのですが、実はたった70ワットの電力とリサイクル品を使用とどこまでもエコな作品。

寒さも増して来たので少しでも最短コース!と天文台を目指してがんばって階段を上って行きます。息を切らしながら登りきったところにポワ〜ンッと赤いライトが壁を照らしておりますが、ナビの頭も酸素不足でポワ〜ンとしているため、何が何だかよくわかりません。そういう時は後回し!さっさと次に進んで、帰りにもう一度通る時に改めて考えるとしましょう。
芝生の上を歩いて行けばオペラハウスとはまた逆の方からシドニー・ブリッジが見えてきました。日中は結婚式の写真撮影で有名なオブザバートリー・パークですが、夜に来るとお化け屋敷的要素が盛りだくさんでちょっと腰が引けてしまいます。

ちょっと先の高台にあるガゼボが青い光を浮き上がらせると共に何やらドライアイスがシューシューと吹き出ている。やはり雰囲気にふさわしくテーマはお化け屋敷なの?それだったら見たくないなぁとビビリ王のナビは更に及び腰でソロリソロリと近づいていったところ、どうやら怖いものではないらしい。地球?海?クルクルとまわりながら画像が次々と変わって行く。何だ何だ?

「Weather Projection」と名前の付けられたイギリス人アーティストAlex Haw氏の作品はプラネタリウム式の屋根を上手に利用してバーチャルで空からの景色を映し出している。しかもこれは最新技術を駆使してオーストラリアを始めとした世界中の気象台からの情報を映し出しているというどこまでも斬新な発想!海を挟んだノース・シドニーの夜景をと天井を交互に見ながら“近くと遠くの海の向こう”について思いを馳せる優雅なひとときが楽しめます。
帰りに先ほどの謎の赤い壁の前を再び通り、「結局これはナンだったんだろう?」とふと上を見上げたらコウモリの群れが!「Cloud of Bats」、直訳すると、コウモリの雲または雲の如く大量に空を覆い尽くすコウモリ。その名の通り、かなり大量のコウモリが頭上にひしめいていましたがこれらはすべてリサイクル素材で作られており(元が何だったのかは説明されていませんでしたが…)、電力も全部で150ワットしか使われていないそう。

ヴィヴィッド・シドニー・インフォメーション

ヴィヴィッド・シドニー全てのイベントに関する情報は、http://vividsydney.com/home/

ライト・ウォーク
6月14日(日)までの毎日18:00〜24:00、ロックス、サーキュラーキー、オペラハウスにて

シドニー・ビジター・センター
Corner of Argyle & Playfair Streets, The Rocks, NSW 2000
電話:02-9240-8788
営業時間:毎日、9:30〜17:30(グッド・フライデーとクリスマスは休業)

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2009-06-03

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