区画整備が行き届いた機能的かつ美しい首都を目指して「ACT（オーストラリア・キャピタル・テリトリー）=オーストラリア首都特別地域」までドライブしてみませんか?
こんにちは、シドニーナビです。10月からデイライト・セービングも始まって、これから夏真っ盛り〜を迎えるシドニー。ちょっと肌寒くなって来た日本から来ると、双六で言う「一コマ戻ってもう一回夏！」的なうきうき感が楽しめるのではないでしょうか？天気が良いと観光する足取りも軽くなってくるってもんです！せっかくの機会ですからシドニー市内だけではなくオーストラリアの首都、キャンベラまで足を伸ばしてみませんか？
え？オーストラリアの首都ってシドニーじゃなかったの!?
アメリカでも同様のことがよく聞かれますよね〜「え?アメリカの首都ってニューヨークじゃなかったっけ!?」って。何となくワシントンD.Cとキャンベラに似たような影の薄さを感じるのはナビだけでしょうか？ 政治的にはどちらもしっかり「国の核」として機能しているんですけれどねぇ。やはりニューヨークやシドニー程の知名度がないという感じは否めない〜むにゃむにゃ…
オーストラリアといえばシドニー、メルボルンという地名が真っ先に浮かんできますが、元々あったこの2つの都市のどちらかに首都を定めようという話が当初あったのです。が、どちらも「うちの方が栄えてるでー！首都は譲らんっ！」という話があったかどうか定かではありませんが、とにかく話し合いは難航。かといって保留にし続ける訳にもいかんっ！ということで喧嘩両成敗方式？民主主義的解決とでも申しましょうか？「だったら間を取ればいいじゃない！」と非常にわかりやすくもナイスなアイディアにより、現在の位置、キャンベラに首都が設定されたのでした。
キャンベラの印象は一言で表すと「人工的で機能的」なのですが、それもそのはず、首都決定後の街作りもなかなかの公平主義で、全世界に都市作りの募集をかけ、最終的にアメリカ人設計者の手に委ねられることに。中心部から放射線状に街が展開されているので、地図を見る限りでは非常にわかりやすいのですが、実際車を運転してみると「これは迷子製造機かっ!?」と泣きたくなるようなラーンアバウトに慣れるまで四苦八苦。ちなみにこのラーンアバウト、オージー・ドライバーに「魔のサークル」と呼ばれているそうです。大いに納得。道路にはブリスベン、シドニー、アデレードなどオーストラリア各地の地名がつけられていてちょっとした国内旅行気分も味わえます。
行くなら絶対車がオススメ！
もちろん飛行場も電車の駅もありますよ。でもナビは絶対に車派！飛行機は「オーストラリア一霧が多い」と悪名高いキャンベラ空港は離着陸の際の遅延がザラ。電車もシドニーからの便が1時間に1本。そして鉄道駅がシティから遠くてバスが少ない（駅前にレンタカー会社も無い）という不利な条件ばかりなので、出来ればレンタカーで行くのが一番かなぁ。
「慣れない土地での運転は不安」というのでしたら、グレイハウンド・バスなどの長距離バスがシドニー・セントラルから発着しているのでそちらを利用することをオススメします！
道順はいたって簡単。どのくらい簡単かというと「シティから高速に乗ってキャンベラ行きの標識に従って、最初の信号でブレーキを踏んだところがもうキャンベラ」という迷子になりようのないくらいのシンプルさ。さっすがオージー、面倒が嫌いなお国柄。そのおおらかさ、非常にありがたいです！
シドニー空港を過ぎてトンネルを抜けると段々景色が街から郊外へと移ってきます。その後はただひたすら緑の海!両脇にチラホラと草を食んだり寝そべったりする牛、馬、羊の親子をみながら快適ドライブ。週末やホリデー・シーズンでも日本のような大渋滞になることはないのでついつい飛ばしてしまいそうになりますが、覆面パトカーやスピードガンを持った隠れ取り締まりをしていることが多いので注意してくださいね。
ドライブインもガソリンスタンドやファーストフードが併設された近代的なものと、高速道路脇に駐車＆休憩スペースとトイレを設置しただけの牧歌的なものの２種類があります。風の強い日や寒い日は断然「近代型」の方をおススメします!
まずはここから始めましょう。キャンベラ・ビジターズ・センター!
「キャンベラ」出口で高速を降りて、そのまま1キロほど直進すると左手に大きな「i」サインが見えてきます。キャンベラのあるACT内の情報はもとより、カウラやスノーウィー・マウンテンなどNSW州を始めとした近隣エリアの情報もたくさん取り扱っています。
まずは席についてパンフレット片手に予定を立ててみよう!わからないことがあればカウンター食事ポイントや近隣のワイナリー、アクティビティの相談にも乗ってもらえますよ。シティの地図もここで貰っておきましょう。
それではざっとキャンベラの見所をご紹介して行きましょう！
総面積23haの敷地はネイティブ・ツリーで囲まれ、建物の屋上にそびえ立つ80mの国旗が目印。1988年5月9日に開かれて以来、オーストラリアの心臓としての役割を果たしています。建物に入ると自然光が差し込むロビーには大理石の柱がデデーンとそびえ立ち、その奥にあるグレート・ホールには世界で2番目に大きいといわれているタペストリーが掛けられています。議会は両院制で上下院とも見学が可能（議会が開かれていない日に限りますが）。個人で回ることもできますが、45分の無料ガイドツアー（30分おきに出ています）がオススメ。キャンベラ・シティが一望できる屋上にも出られるのでカメラを持ってゼヒどうぞ！地下に無料駐車場があります。
■Capital Hill, Canberra ACT 2600
■02-6277-5399
■開館時間：月〜日曜日9:00〜17:00、クリスマスは閉館
■www.aph.gov.au
旧国会議事堂（Old Parliament House）
現在使用されている国会議事堂の正面に位置し、1927年から60年以上に渡って使用されていました。今でも内部の見学ができ、現国会議事堂と併せて訪れる人が多いです。お向かいのモダンな「現」に対して素朴な雰囲気で、庭園には5000本以上のバラの花が植えられ、テニスコートやピクニックエリアも併設され、市民の憩いの場ともあっています。
■King George Terrace, Canberra, ACT 2600
■02-6270-8222
■開館時間：月〜日曜日9:00〜17:00、クリスマスは閉館
■www.oph.gov.au
オーストラリア戦争記念館（Australian War Memorial）
国会議事堂から湖に向かって旧国会議事堂、その後ろに見える建物がオーストラリア戦争記念館です。オーストラリアが参戦した戦争に関する写真や文献、戦闘機などあらゆる資料が展示されています。円形ドームの建物の回廊には戦没者の名前が刻まれ、中央の池の中央には永遠の炎が燃やされています。日本軍に関する資料も多く、日本の小泉元首相も2002年に訪れています。
■入館無料
■Treloar Crescent, Campbell ACT 2612
■02-6243-4211
■開館時間：月〜日曜日10:00〜17:00、クリスマスは閉館
■www.awm.gov.au
アンザック・パレード・メモリアルズ（Anzac Parade Memorials）
パークス・ハイウェイから戦争記念館に向かって真っすぐに伸びているこの大通りの両側にはオーストラリアが参戦したそれぞれの戦没者を慰霊するための追悼碑が建てられています。毎年4月25日のアンザック・デイにはパレードと式典が行われます。
バーリー・グリフィン湖（Lake Burley Griffin）
キャンベラを設計したアメリカ人建築家の名を冠した人工湖で国会議事堂や、キャンベラ・タワー、国立図書館や美術館などが一望出来ます。ジョギングやサイクリングで湖畔をグルリと周ることができますよ。なお、フロリアードで有名なコモンウェルズ・パーク近くにある巨大噴水（Capitain Cook Memorial Water Jet）は毎日10:00〜12:00、14:00〜16:00（デイライト・セービング中はプラスして19:00〜21:00）に約150mの水柱が吹き上げられます。
キングストンにあるキャンベラ・リンクの終着駅でもある駅舎をでると公園のような広場と駐車場のみ!駅から市内へは市バス（80番）を利用。但し30分〜1時間に1本しかないのでタクシー会社の番号もメモしておいた方が良いかも（Canberra Cabs:13-22-27）
日帰りコースだと観光名所はこのくらいでいっぱいイッパイ。合間にランチやお茶休憩をシティ・ヒル周辺でというのが定番コースかな。基本的にビジネス街なので、週末になると途端に開いているカフェやレストランが激変するので、要注意!キャンベラ・センターなどの大型ショッピング・センター
（Bunda Street, www.canberracentre.com.au）は毎日営業しているので、ショッピング＆食事の両方楽しむことができます。
シティ内は歩いてまわれますが、ちょっと足を伸ばしたい場合はACTION(Australian Capital Territory Omunibus Networl)と呼ばれる市バスを使うと便利。現地に着いてからツアー参加したい場合は、エクスプローラー・バスを利用すると上記の観光ポイント＋αを効率よく見て回れますよ。
■ACTION Buses Web:www.action.act.gov.au
いかがでしたか？キャンベラは1901年に設置されてからまだ100年ちょっとしか経っていないのですが、すでに政治＆学園都市としての風格が充分に感じられます。シドニーやメルボルンに比べて夜遊びスポットやショップは少ないのですが、博物館や記念館など向学心を満たしてくれる施設はごまんとあります。もし、時間に余裕があれば何泊かして早朝の気球ツアーやワイナリー巡り、博物館などを訪れてみるのも楽しいですよ。
以上、帰りの運転を代わるのが嫌で助手席で狸寝入りをし続けたシドニーナビでした。
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